東京駅

言わずと知れた我が国の中心ターミナル 関東の駅百選選定駅

 


丸ビルのテラスから眺めた丸の内駅舎全景
丸の内側駅舎中央ドーム

八重洲口に完成した「グランルーフ」
八重洲口旧駅舎「鉄道会館ビル」はコチラ

八重洲口の南北にあるグラントウキョウ
左がノースタワーで右がサウスタワー
大丸東京店はノースタワーの低層部に入っている

永代通りに面した日本橋口(丸の内中央ビル)
長距離バスのロータリーがある
現在はこの写真の右側にサピアタワーが建っている

京葉線の7番出口

丸の内オアゾの一角にある丸ノ内線1番出口
【概要】

 東京駅は日本を代表する駅。発着する全ての路線の起点駅で、東京駅を出る列車は山手線や京浜東北線を除いて全て下り列車となる。乗降客数こそ日本一の新宿駅にはかなわないが、駅の収入である旅客収入額は堂々の第一位。通勤客の多い新宿駅よりも、新幹線利用客などで客単価が高いためである。

【歴史】

 東京駅は都内のターミナル駅の中でも開業が新しく、大正3年の開業。当時のターミナルは新橋(後の汐留貨物駅→廃止)だったが、皇居の近くに国を代表するにふさわしい駅をということで建設された。辰野金吾が設計を手がけた荘厳なレンガ造りの丸の内側駅舎は開業時からのもので、オランダのアムステルダム中央駅を模したと言われているが、実際のところ全く似ていない。

 その後戦災によって駅舎は大打撃を受け、修復後はドーム屋根が失われてしまった。当初はドーム屋根も復元するはずだったが、「敗戦国にはふさわしくない」との横槍が入ってやむなく八角形の屋根が造られた。

 八重洲口の改札は昭和4年に開設され、旧駅ビル「鉄道会館」は戦後の昭和29年になってからできた。当初は6階建てだったが、昭和43年に12階まで増築された。新しいように見えるが下層階は築50年を超えていた。

 昭和39年10月1日には東海道新幹線が開業。東北新幹線はそれからずっと遅れて平成3年に東京駅へ達した。それまで東京駅は西へ向かう列車のターミナルだったが、このときに北へのターミナルの座を上野駅から奪ったのだった。

 なお、丸ノ内線の東京駅は昭和31年7月に開業している。このときの開業区間は、淡路町〜東京間だった。翌昭和32年12月15日には銀座(当時は西銀座)まで延伸し、中間駅となっている。

 平成24年10月1日、丸の内側駅舎が平成19年から続いた5年間の大改修を経て、創建当時の姿に蘇った。戦災で失われていた南北ドームと、3階部分が復原され、細かな意匠まで忠実に再現されている。

 駅舎の工事終了後、引き続き整備が進められてきた丸の内駅前広場は平成29年12月7日に完成。これで、東京駅周辺の主だった工事は終了となった。

【ホーム構造】

 ホームは地下を除けば全て高架で、JR在来線は島式5面10線、東海道新幹線が島式3面6線、東北・上越・山形・秋田・北陸新幹線が島式2面4線となっている。西側から、1〜10・20〜23・14〜19番線の順で並んでいる。在来線ホームは3〜10番線は2階に相当する高さにあるが、中央線のホームだけは1段高い3階程度の高さにある。これは、北陸新幹線開業時に新幹線ホームを増設した際、在来線ホームを1本ずつずらしたためである。もとは、現在の3・4番線を中央線が使用していた。

 総武・横須賀線と京葉線のホームは地下にあり、それぞれが島式2面4線のホームを持つ。総武・横須賀線ホームは丸の内側地下5階に昭和47年に完成。昭和55年からは横須賀線との直通運転が行われている。こちらのホームには銚子行き特急しおさい号と、成田空港行き特急成田エクスプレスが発着している。

 京葉線ホームは有楽町寄りに500メートルほど南下した位置の地下4階に平成2年に完成。このホームがある場所は、元々成田新幹線用として確保されていたものだった。内房・外房線特急の「さざなみ」「わかしお」などはこちらから発着するので注意が必要。乗り換えには非常に時間がかかるので、余裕を持って行動することをオススメする。

【改札口・出口】

 非常に多岐にわたるため、下記別表参照。

【その他特筆事項】

 八重洲側の駅舎は、旧駅ビル(鉄道会館ビル)の南北にそれぞれ高さ200メートル台のツインタワー「グラントウキョウ ノースタワー/サウスタワー」が平成19年11月に竣工した。鉄道会館ビルに入居していた大丸東京店は、平成19年10月31日にいったん営業を終了し、同11月6日にノースタワーに移転して再オープンした。鉄道会館ビルは平成21年9月までに解体された。鉄道会館ビルの跡地には、平成25年9月20日に完成した「グランルーフ」と呼ばれる建物が建設されており、ノースタワーとサウスタワーをつないでいる。「グランルーフ」は令和5年7月1日にリニューアルされ、商業施設「グランルーフフロント」は「グランスタ八重洲」となって再オープンした。2階には電源なども備えたパブリックスペース「GRANROOF GARDEN」が整備された。

 また、日本橋口の丸の内中央ビルに隣接する位置には、JR東日本ビルディングが建設する高さ170メートルの複合ビル「サピアタワー」が平成19年3月8日に竣工した。4〜6階には会議場「東京ステーションコンファレンス」、27〜34階には「ホテルメトロポリタン丸の内」(5月24日オープン)が入居している。駅設備は入っていない。

周辺地図はコチラ(詳細) (広域)

その他特筆事項・エクストラ

○他のホームからはやたら離れたところにあり、東京ディズニーリゾートへ遊びに行く客にはすこぶる不評の京葉線ホーム。これは元々成田空港へ向かう成田新幹線のために建設されたものだった。成田新幹線計画が頓挫したため、京葉線のホームとして転用された。もし新幹線ができていたら、舞浜までの交通機関はバスしかなかったかもしれない。ちなみにこのホームの海抜はマイナス29.19メートルで、海底駅を除いては日本で最も低いところにあるホームである。(大江戸線の六本木駅は地下約40メートルの深さにあるが、これは海抜ではない)

○東京駅構内には、新幹線ホーム上の喫煙所と一部店舗内を除くとタバコが吸えるスペースは1カ所しかない。丸の内地下北口改札付近にある動輪の広場のみとなっている。銀の鈴広場の灰皿はだいぶ前に撤去され、京葉線への地下通路入り口付近にあったもう1カ所の喫煙所もいつの間にかなくなってしまった。あれだけ広い駅なのに、喫煙者には実に厳しい環境だ。

○東京駅の総武線地下ホームは、地下水位の上昇によって浮上の危機にある。このままでは地下駅が下から押し上げられてしまうので、地下駅の下に数百本のワイヤーの束をイカリのように差して固定した。同様の工事は今後上野駅新幹線ホームでも行われた。

○京葉線ホームへと続く連絡通路は丸の内側と八重洲側に2本あるが、それぞれには名前が付けられている。動く歩道でおなじみの、八重洲側にある改札内の通路は「ベイロード」で、丸の内側にある改札外の通路は「アートロード」となっている。アートロードは名前の通り画廊として使われることもあり、広告作品などの展示が行われることも。

○レンガ造りの丸の内側駅舎だが、戦災による損傷を修復する際、ホーム側の壁の大部分はレンガではなくモルタルで造られた。中央線ホームへ上がるエスカレーターからよく見ると、モルタルの壁を赤く塗ってレンガのようにごまかしているのが分かった。

○東京駅ができる前、この地点には明治43年9月に開業した「呉服橋」という仮駅があった。この駅は東京駅の開業とともに廃止されている。
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駅データ

駅名の読み とうきょう
開業年月日 JR…大正3(1914)年12月20日 東京メトロ…昭和31(1956)年7月20日
所在地 東京都千代田区丸の内1丁目
営業形態 JR、東京メトロともに直営
1日の平均乗降客数 JR東日本…79万2304人(平成19年度) JR東海…18万3344人(平成17年度)
東京メトロ…15万865人(平成19年度)
※JRの乗降客数は、公式発表の乗車人員客数(降車客は含まない)を単純に2倍にしたもの
所属路線 JR…東海道本線 東京メトロ…丸ノ内線
乗り入れ路線 [戸籍上]
東海道本線 東北本線 総武本線 京葉線 東海道新幹線 東北新幹線 東京メトロ丸ノ内線
[便宜上]
東海道線 東海道・山陽新幹線 東北・北海道・上越・山形・秋田・北陸新幹線 上野東京ライン
中央線 山手線 京浜東北線
総武線快速 横須賀線 京葉線 武蔵野線 東京メトロ丸ノ内線
徒歩連絡が可能な駅 大手町駅(東京メトロ東西線のみ)…地下通路で連絡している。オアゾ経由でも行ける。
二重橋前駅(東京メトロ千代田線)…丸の内南口を出て西へ約200メートル。行幸地下通路でもつながっている。
駅番号 スリーレターコード…TYO
JR…JT01 JO19 JK26 JY01 JC01 JU01 JE01
東京メトロ…M17
のりば案内 1・2番線…中央線下り(新宿・高尾方面) 次は神田
3番線…京浜東北線北行き(赤羽・大宮方面) 次は神田(快速は秋葉原
4番線…山手線内回り(上野・池袋方面) 次は神田
5番線…山手線外回り(品川・渋谷方面) 次は有楽町
6番線…京浜東北線南行き(横浜・大船方面) 次は有楽町(快速は浜松町
7〜10番線…東海道線・上野東京ライン(横浜・熱海・宇都宮・高崎・勝田方面) 次は新橋 上野
11〜13番線…欠番
14〜19番線…東海道・山陽新幹線下り 次は品川
20〜23番線…東北・北海道・上越・山形・秋田・北陸新幹線下り 次は上野
地下総武1〜4番線…総武線快速下り 次は新日本橋 横須賀線下り(千葉・成田空港・久里浜方面) 次は新橋 銚子・鹿島神宮・成田空港方面特急
地下京葉1〜4番線…京葉線・武蔵野線下り(蘇我・府中本町方面) 次は八丁堀 外房・内房方面特急
東京メトロ1番線…丸ノ内線下り(荻窪方面) 次は銀座
東京メトロ2番線…丸ノ内線上り(池袋方面) 次は大手町
発着する速達列車 [新幹線]
のぞみ ひかり こだま はやぶさ はやて(臨時のみ) やまびこ なすの
こまち つばさ とき たにがわ かがやき はくたか あさま
[在来線]
特急踊り子 特急サフィール踊り子 特急成田エクスプレス
特急ひたち 特急ときわ 特急しおさい 特急わかしお 特急さざなみ
特急あずさ(一部) 特急かいじ(一部)
特急湘南 特急はちおうじ 特急おうめ
寝台特急サンライズ瀬戸 寝台特急サンライズ出雲
快速ラビット 快速アーバン 常磐線快速 常磐線特別快速
中央線快速 中央線通勤快速 中央特快 中央線通勤特快 青梅特快
特別快速ホリデー快速おくたま
総武線快速 京葉線快速 京浜東北線快速
駅名改称歴 なし
駅内設備 みどりの窓口
旅行センター…JR東海ツアーズ
駅弁
主な併設施設 東京ステーションホテル…丸の内側駅舎内にあるホテル。平成24年10月3日再オープン。
東京ステーションギャラリー…丸の内側駅舎内にあるギャラリー。平成24年10月3日再オープン。
グラントウキョウ ノースタワー…平成19年11月に第一期竣工。大丸東京店が入居。
グラントウキョウ サウスタワー…平成19年11月に竣工。地下には飲食店街「グランアージュ」がある。
丸の内中央ビル…日本橋口にあるJR東海が管理する駅ビル。
東京駅一番街…八重洲側地下にある飲食店・土産店街。
GranSta(グランスタ)…地下改札内にできた店舗街。平成19年10月25日オープン。令和2年8月3日、増床。
グランスタ八重洲…旧「グランルーフフロント」。令和5年7月1日、名前を変えて再オープン。
セントラルストリート…平成24年10月1日、中央通路にオープンした商業施設。
ノースコート(グランスタダイニング)…ディラ東京ダイニングコートがあった場所に、平成22年12月4日にオープンしたレストラン主体の商業施設。
サウスコート(エキュート東京)…ディラ東京メディアコートがあった場所に、平成22年3月28日にオープンした商業施設。
KeiyoStreet(京葉ストリート)…八重洲南口改札とベイロードへ降りる階段の間にある店舗街。
サピアタワー…東京ステーションコンファレンスホテルメトロポリタン丸の内が入居。
エチカフィット東京…東京メトロが運営する商業施設。
主な周辺施設 丸の内ビルディング(丸ビル)
新丸の内ビルディング
JPタワー(東京中央郵便局)
東京国際フォーラム
皇居外苑
皇居東御苑
八重洲地下街
八重洲ブックセンター

パシフィックセンチュリープレイス丸の内
丸の内トラストタワー

丸の内オアゾ…以下の施設があります。

オアゾ ショップ&レストラン
丸善丸の内本店(オアゾ ショップ&レストラン内)
丸の内ホテル
日本生命丸の内ビル
日本生命保険東京本部(日本生命丸の内ビル内)
日立製作所本社(日本生命丸の内ビル内)
丸の内センタービル
野村総合研究所本社(丸の内センタービル内)
新丸の内センタービル
丸の内北口ビル

丸の内マイプラザ
東京ビルディング
丸の内トラストタワー
シャングリ・ラ・ホテル東京
パレスホテル
明治製菓本社
ブリヂストン本社
三菱東京UFJ銀行本店
八重洲富士屋ホテル

改札口・出口情報

JR改札口(在来線)
丸の内中央口 1階、丸の内側駅舎の中央付近にある改札。中央口を名乗るが、小規模である。中央通路に近い。
丸の内北口 1階、丸の内側駅舎北側のドームにある改札。北通路に近い。
丸の内南口 1階、丸の内側駅舎南側のドームにある改札。南通路に近い。
丸の内地下中央口 地下1階、総武・横須賀線地下コンコース中央部にある改札。丸ノ内線への乗換はコチラ。
丸の内地下北口 地下1階、総武・横須賀線地下コンコース北側にある改札。大手町駅への連絡通路はコチラ。
丸の内地下南口 地下1階、総武・横須賀線地下コンコース南側にある改札。休日には閉鎖される。
八重洲中央口 1階、八重洲側駅ビル中央付近にある改札。中央通路が近い。
八重洲北口 1階、八重洲側駅ビル北側にある改札。北通路が近い。
八重洲南口 1階、八重洲側駅ビル南側にある改札。南通路が近い。
八重洲地下中央口 地下1階、地下中央通路につながる改札。東京駅一番街・八重洲地下街はコチラ。
京葉地下丸の内口 地下1階、京葉線地下コンコース丸の内側にある改札。アートロードが近い。
京葉地下八重洲口 地下1階、京葉線地下コンコース八重洲側にある改札。
グランスタ地下北口 地下1階、グランスタから北地下自由通路に出られる改札。令和2年8月3日開設。
JR改札口(新幹線)
八重洲中央口 1階、八重洲側駅ビル中央付近にある新幹線専用改札。東海道・山陽新幹線専用。
八重洲北口 1階、八重洲側駅ビル北側にある新幹線専用改札。東海道・山陽新幹線専用。
八重洲南口 1階、八重洲側駅ビル南側にある新幹線専用改札。東海道・山陽新幹線専用。
日本橋口(東海) 1階、八重洲側北側にある新幹線専用改札。東海道・山陽新幹線専用。
日本橋口(東日本) 1階、八重洲側北側にある新幹線専用改札。東北・上越・山形・秋田・北陸新幹線専用。
JR中間改札口(在来線⇔新幹線)
新幹線中央乗換口(東海) 1階、中央通路と北通路の間にある乗換改札。東海道・山陽新幹線専用。
新幹線中央乗換口(東日本) 1階、中央通路と北通路の間にある乗換改札。東北・上越・山形・秋田・北陸新幹線専用。
新幹線南乗換口(東海) 1階、中央通路と南通路の間にある乗換改札。東海道・山陽新幹線専用。
新幹線南乗換口(東日本) 1階、中央通路と南通路の間にある乗換改札。東北・上越・山形・秋田・北陸新幹線専用。
JR中間改札口(東海道・山陽新幹線⇔東北・上越・山形・秋田・長野新幹線)
新幹線中央乗換口 1階、中央乗換改札内にある中間改札。JR東海管理。
新幹線南乗換口 1階、南乗換改札内にある中間改札。JR東日本管理。この改札のみ自動改札がない。
東京メトロ改札口
中央改札 地下1階、ホーム中央付近の階段を上った先にある改札。ホーム階行きエレベーターあり。
北改札 地下1階、ホーム北寄りの階段を上った先にある改札。長らく閉鎖されていたが、平成30年3月30日に営業再開した。
京葉線地下出口(東京駅地下出口は京葉線のみ番号が振られている。総武地下駅にある数カ所の出口には番号がない)
1番出口 千代田区丸の内1丁目11番地。パシフィックセンチュリープレイス丸の内に併設。
2番出口 千代田区丸の内3丁目7番地。東海道線ガード下。
3番出口 千代田区丸の内1丁目11番地。東京ビル向かい。
4番出口 千代田区丸の内3丁目5番地。東京国際フォーラムに併設。改札階行きエレベーターあり。
5番出口 千代田区丸の内3丁目5番地。東京国際フォーラム前。
6番出口 千代田区丸の内3丁目3番地。新東京ビル前。
7番出口 千代田区丸の内2丁目7番地。三菱東京UFJ銀行本店前。
8番出口 千代田区丸の内2丁目7番地。三菱東京UFJ銀行本店前。
9番出口 千代田区丸の内2丁目5番地。三菱ビル前。
10番出口 千代田区丸の内2丁目5番地。三菱ビル前。
11番出口 千代田区丸の内2丁目7番地。東京ビルに併設。改札階行きエレベーターあり。
東京メトロ出口
1番出口 千代田区丸の内1丁目6番地。日本生命丸の内ビル前。
2番出口 千代田区丸の内1丁目9番地。
3番出口 新丸の内ビルへ直結する出口。
4a番出口 千代田区丸の内1丁目5番地。
4b番出口 千代田区丸の内1丁目4番地。
エレベーター専用出口 千代田区丸の内2丁目4番地。丸の内ビルディング前。

東京駅写真ギャラリー(注:以下の画像には、工事に伴って現在では見ることができないものが含まれます)

新丸の内ビル7Fのデッキから眺めた復原前の東京駅全景(平成19年5月撮影)。後方に建設中の「グラントウキョウノースタワー(左)/サウスタワー(右)」は、平成19年秋に完成。復元前の丸の内駅舎と、八重洲口の鉄道会館ビル、そしてグラントウキョウノースタワー/サウスタワーが一同に会するこの眺めは、もう見ることができない。
丸の内側駅舎の中央部分にある入り口は皇族が利用するときなどにしか使われず、普段は閉ざされている。一般人は車寄せ部分にも立ち入ることはできない。この扉の先には「松の間」「竹の間」「梅の間」「鹿の間」という貴賓室があり、さらにコンコースまで直結する通路がある。貴賓室は当然ランク分けされており、「松の間」が使えるのは天皇・皇后両陛下だけ。他の皇族や国賓は「竹の間」を使うことになっている。
中央ドームの左側にある丸の内中央口(復原前)。中央口を名乗ってはいるものの、東京駅の改札口・出口の中ではもっとも小規模と言ってもよいほどである。
中央ドームの右側にある駅長室の入り口。復原後はなくなった。
復原前の丸の内側駅舎中央ドーム。
復原後の丸の内側駅舎南口ドーム。
復原工事開始前の丸の内側駅舎南口ドーム。
復原後の丸の内側駅舎北口ドーム。
復原工事開始前の丸の内側駅舎北口ドーム。駅舎前方にびゅうプラザが入る新しい建物(写真右側のグレーの建物)ができたため、レンガの名駅舎がよく見えなくなってしまっていた。
かつて年末に行われていた「東京ミレナリオ」開催時の夜景。「東京ミレナリオ」のメイン会場は丸の内仲通りだが、東京駅周辺もこのようにライトアップされていた。通常のライトアップは、通年行われている。ちなみに「東京ミレナリオ」は、東京駅丸の内側駅舎復原工事の関係で平成17年をもって休止となった。
休止中の「東京ミレナリオ」の代わりとして平成18年12月28日〜30日に開催された「光都東京・LIGHTOPIA」の模様。東京駅丸の内駅舎前には、「シティスフェア」という球体のオブジェが設置された。このオブジェはただ光るだけでなく、内側からいろいろな絵柄を投影できるようになっていた。
※この画像は、「ぶらり東京〜23区巡り〜」様よりお借りしました。この場を借りて御礼申し上げます。(この画像に限り、転載を固く禁じます。許可も出せません)
丸の内中央口の前にある、「東京駅」と刻まれた石碑。この石は、八重洲側にあった外堀の埋め立て工事中に、八重洲橋の基礎から発掘されたもの。石には○の中に十文字が入れられた島津藩の紋章(島津製作所の社紋にもなっている、アレ)が刻まれており、江戸時代に外堀の工事を任されたのが島津藩であることを物語っている。駅舎復原後もこの石碑はこのままこの場所にある。
復原後の東京ステーションホテル入り口。丸の内中央口と丸の内南口の間にある。
復原前の東京ステーションホテルの入り口。
復原前のドーム内部(上写真)と、復原後のドーム内部(下写真)。
復原後は様々な意匠なども忠実に再現され、実に荘厳な雰囲気となっている。
平成19年10月25日、八重洲側と丸の内側を結ぶ改札内地下通路に、新しいエキナカ商業施設「GranSta(グランスタ)」がオープンした。これまでのエキナカとは違い、まるでデパ地下のような雰囲気で、47の店舗が営業している。営業時間は月〜土曜が8:00〜22:00、日曜・祝日が8:00〜21:00となっている(一部、朝7:00から営業する店舗あり)。

以前もこのエリアには飲食店がいくつか営業していたが、「GranSta」はイートインできるお店よりも持ち帰り主体のお店が多くなっている。

これに伴い、1FコンコースとGranStaを結ぶエスカレーターが3カ所整備された。1F中央通路とGranStaを直結するものも新設され、地下へのアクセスが容易になっている。また、八重洲地下中央口改札の営業時間が7:30〜21:00から7:30〜22:00に延長されている。
「GranSta」のオープンに伴って、従来から地下にあった待合スペース「びゅうスクエア」も改装された。このスペースは、原則として特急券を持っている乗客専用となっている(改装前の画像はコチラ)。

改装後には「ステーションコンシェルジュ東京」というコーナーが設けられ、英会話も堪能なスタッフが駅やその周辺の総合案内を行っている。また、これまで駅改札内にはなかったコピー&ファックスサービスと、外貨両替サービスも登場した。下写真の右側にある窓口が外貨両替窓口である。国際空港には不可欠のこのサービスも、駅構内に設けられるのはたいへん珍しい。なお、かつてこのコーナーはディラ東京メディアコート内にあった。

びゅうスクエアの利用時間は8:00〜20:00。コンシェルジュの利用時間は9:00〜20:00である。
こちらは、「GranSta」の一角にあるクロークコーナー。その日の利用に限り、乗客の手荷物を大小にかかわらず一律500円で一時保管してくれるほか、宅配便の受付も行う。冷蔵・冷凍品も受付けるので、GranStaで購入したお土産をここから直接配送すればかなり便利である。ただし、預けた荷物は20:00までに引き取らなければならないので、それを超える場合は周囲にあるコインロッカーを使ったほうがよい。
東京駅の待ち合わせスポットといえば、「銀の鈴待ち合わせ場所」。八重洲地下中央口から入って、階段を上らず直進したところにある。平成に入ってから2度ほど移転しており、平成6年8月以前は八重洲中央改札付近の改札外にあった。現在の広場ができたのは平成14年12月1日。銀の鈴が東京駅に登場したのは昭和43年で、現在の鈴は4代目である。

平成19年10月25日の「GranSta(グランスタ)」オープンに伴い銀の鈴も代替わりした。新しい鈴はアルミ合金製で、東京藝術大学の宮田亮平学長がデザインを手がけた。イルカの意匠が施されており、直径は80センチ、重量は70キロ。毎時0分には鈴の音の環境音楽が広場に流される。3代目の鈴が撤去された10月11日から交換までの数日間は、パネルによって代用されていた。(3代目の頃の広場の画像はコチラ
「セントラルストリート」にある「駅弁屋 祭」。日本各地の多彩な駅弁が販売されており、土日ともなると店内は身動きも困難なほど混雑する。ライブキッチンスペースも2カ所あり、各地の駅弁業者が入れ替わりで実演調理を行なっている。ここより品揃えは劣るが、素早く買いたい場合は少し離れたところに「駅弁屋 踊」という小規模な店を使うこともできる。
丸の内地下北口改札付近の改札外にある「動輪の広場」。総武線の地下ホームができた昭和47年に、日本の鉄道百周年を記念して整備された。動輪の主はC62型15号機。後方のガラスで仕切られた部分は、東京駅構内唯一の喫煙所。ここ以外は、一部の店舗内しかタバコが吸える場所はない。
丸の内中央通路から、総武線地下コンコースへと下りる階段のところに掲げられていたステンドグラスには「天地創造」というタイトルが付けられている。昭和47年の総武線地下ホーム完成時に設けられ、原画は福沢一郎画伯、製作は大伴二三弥氏が担当した。なお、現在この場所には大型モニターが設置されており、ステンドグラスは京葉線地下コンコース(ベイロードからつながる階段を下りた辺り)へと移設されている。
一見単なる扉に見えるが、この扉は貴賓室からつながる通路のコンコース側出口である。東北・上越・長野新幹線の南乗換改札の向かい付近にあるが、その存在に気付く者は少ない。この扉の向こうには、赤絨毯が敷き詰められている。
丸の内南口改札外にある「原首相遭難現場」のプレート。大正10年11月4日、第19代内閣総理大臣原敬(はら・たかし 1856〜1921)はこの場所で襲撃を受け暗殺された。原首相が倒れた地点には赤いタイルがはめられていたが、駅舎復原後はなくなってしまった。犯人は、当時大塚駅の転轍手を務めていた中岡艮一。
中央通路の9・10番線に上る階段付近にある「浜口首相遭難現場」のプレート。昭和5年11月14日、第27代内閣総理大臣浜口雄幸(はまぐち・おさち 1870〜1931)が、当時はこの付近にあった第4ホーム上にて銃撃を受けた。そのときはかろうじて命を取り留めたが、その傷が元で翌年死亡した。襲撃された際に発した「男子の本懐である」というセリフは有名で、当時の流行語にもなった。犯人は右翼団体愛国社社員の佐郷屋留雄。
東海道新幹線18・19番線ホームの南端部にある、新幹線の生みの親・十河伸二(そごう・しんじ 1884〜1981)の碑。自筆による「一花開天下春(いっかひらいててんかはるなり)」という言葉が刻まれている。
丸の内中央改札付近の改札内にあった、赤煉瓦ポスト(初代)。右側の投函口に郵便物を入れると、オリジナルの日付スタンプを押して配達してくれる。
コチラが二代目の赤煉瓦ポスト。丸の内口駅舎復原とともに代替わりした。
広場北西の一角にある銅像は、鉄道の父と呼ばれる井上勝(いのうえ まさる 1843〜1910)の像である。伊藤博文らとともにイギリスへ留学した経歴を持ち、明治5年の鉄道開業時に尽力した。ちなみに、現在の像は二代目である。丸の内口駅舎の復原工事に伴って10年間ほど撤去されていたが、平成29年12月の丸の内駅前広場完成に伴い再び設置された。中央口付近に設置されていた頃の画像はコチラ。
丸の内北口の北側、中央線の高架下にある、「丸の内鉄道橋記念塔」。これは元々、日本橋川を跨ぐ鉄道橋に装飾として建っていたものだが、中央線の高架工事の際に支障になったため撤去され、現在地に移設されたものである。
3・4番線ホームの上屋の一部は、大正3年の開業時からのものが今でも現役で使われている。一部の柱も開業時からのもので、全部で12本残っているうちの数本は緑色に塗られているので、簡単に識別できる。柱の上部を見ると、たかがホーム支柱に至るまで趣向を凝らして造られたことがよく分かる。なお、屋根の掛け替え工事のため、この柱は平成27年2月に撤去された。今後は保存される方針とのことである。
平成18年10月中旬から12月中旬までの約2カ月間、丸の内北口改札において「発電床」の実験が行われていた。これは、乗客が踏んだときに起きる振動で微量の電気を作るというシステムで、将来的にはこの電力で自動改札を動かすのが目的だそうだ。しかし今の技術では、東京駅にある全ての改札にこの床を設置しても、発電できる電力は100ワットの電球を約10分間つけられる程度らしく、実用化はまだまだ先の話のようである。改札の横には電光パネルが設置されており、その日に発電された電力を確認することができた。

同様の実験はその後も何度か行われたが、場所は丸の内北口から八重洲北口へと移された。
平成19年3月8日、東京駅日本橋口に、JR東日本が手がけるオフィスビル「サピアタワー」が完成した。地上35階、地下4階建てで、4〜6階には貸し会議場「東京ステーションコンファレンス」(5月7日オープン)が、27〜34階には「ホテルメトロポリタン丸の内」(5月24日オープン)が入居している。
ホテルメトロポリタン丸の内の客室から見下ろした東京駅の夜景。運良く南側の部屋が割り当てられると、このような景色を楽しむことができる。同様の景色は27Fのレストランからも見られる。
丸の内地下南口改札付近に設置されている、天然スレートで作られた壁画「輝く」。これは東京駅丸の内側駅舎の屋根にも使われている宮城県石巻市雄勝町産のスレートと同じものでできており、東日本大震災による大津波によって被災した同町の小中学生たちによって製作されたものである。
京葉地下八重洲口付近に展示されている「R.T.Oレリーフ」。R.T.Oとは「RAILWAY TRANSPORTATION OFFICE」の略で、第二次大戦終戦後にGHQが設置した鉄道事務所のことである。その事務所をこの東京駅にも建設するにあたり、「何か進駐軍の度肝を抜くものを作ってやろう」という理由から作られたもののようである。丸の内側駅舎の復元に伴い、この場所に設置展示されることになった。
八重洲口に建設された「グランルーフ」のデッキ部分。右側の壁の向こうはすぐ東海道新幹線ホームでアナウンスなどもよく聞こえるが、車両は残念ながら見ることができない。また、「グランルーフ」の名の通りデッキには帆を模した大屋根がかけられているが、かなり高い位置にありホーム側の隙間も大きいため、強い雨の時はあまり意味をなさないと思われる。

エレベーター情報 (バリアフリー達成度 JR… 東京メトロ…

改札内(在来線)
1階丸の内側南北通路⇔3階1・2番中央線ホーム(平成19年10月完成)
1階南通路⇔2階3・4番山手線内回り・京浜東北線北行ホーム
1階南通路⇔2階5・6番山手線外回り・京浜東北線南行ホーム
1階南通路⇔2階7・8番東海道線ホーム
地下1階地下中央通路(GranSta)⇔1階中央通路⇔2階9・10番東海道線ホーム
(備考:1階から総武・横須賀線コンコースへ行く場合はこのエレベーターを使う)
地下1階総武・横須賀線コンコース⇔地下4階総武・横須賀線コンコース⇔地下5階地下総武1・2番ホーム
地下4階総武・横須賀線コンコース⇔地下5階地下総武3・4番ホーム(3・4番ホームへ行く場合は地下4階で乗換)
1階八重洲連絡通路⇔地下M1階ベイロード(京葉線へ続く連絡通路へ下りるエレベーター)
地下M1階ベイロード⇔地下1階京葉線コンコース(ベイロードから京葉線コンコースへ下りるエレベーター)
地下1階京葉線コンコース⇔地下4階地下京葉1・2番ホーム
地下1階京葉線コンコース⇔地下4階地下京葉3・4番ホーム
改札内(新幹線)
1階南乗換改札内⇔2階14・15番東海道新幹線ホーム
1階南乗換改札内⇔2階16・17番東海道新幹線ホーム
1階南乗換改札内⇔2階18・19番東海道新幹線ホーム
1階中央乗換改札内⇔2階20・21番東北新幹線ホーム
1階中央乗換改札内⇔2階22・23番東北新幹線ホーム
改札内(丸ノ内線)
地下1階改札階⇔地下2階ホーム
改札外
地下1階丸の内地下北口付近⇔1階丸の内北口前(JR管理)
地下1階丸の内地下南口付近⇔1階丸の内南口前(JR管理)
地下1階丸ビル地下入り口付近⇔1階丸ビル前歩道(東京メトロ管理)
地下1階京葉線4番出口⇔東京国際フォーラムB1F⇔東京国際フォーラム1F
地下1階京葉線11番出口⇔東京ビルB1F⇔地上

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