JR総武本線の終点・銚子駅から、外川駅までを結ぶ全長わずか6.4キロのミニ私鉄「銚子電気鉄道」。今、こののどかなローカル線が、経営の危機に瀕しています。ただでさえ乗客減で苦しいところに、前社長の横領によって銀行からの融資が受けられなくなり、このままでは電車の検査費用も賄えないという事態に陥りました。

　平成18年11月、そこで銚子電気鉄道は自らのホームページに、鉄道会社としては異例とも言える緊急声明を掲載しました。「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。そのために、ぬれ煎餅を買ってください」という悲痛な叫びに2ちゃんねるが呼応し、新聞やテレビもこぞって取り上げるほどの騒ぎとなりました。

　ほんの数日の間にインターネットから大量の注文が殺到し、何とか検査費用が捻出できるかと思ったのも束の間、今度は枕木の腐食や保安設備の不備が見つかり、国土交通省から事業改善命令が出されるに至りました。2カ月以内に具体的な改善計画が示されない場合、事業免許取消もあり得るという厳しいものです。

　そうした事態を受け、銚子電気鉄道には全国の鉄道ファンから暖かい支援の手が差し伸べられています。というわけで、「都区内全駅ガイド」管理人のatsuといたしましても、何かしら銚子電気鉄道をアピールするものが作れないかと考えた末、特別企画として「銚子電鉄全駅ガイド」を作成することといたしました。たいしたものではないですが、銚子電鉄がこれからもずっと走り続けられることを祈って、微力ながら協力したいと思う所存であります。

平成18年12月　都区内全駅ガイド管理人　atsu